霧の中

1か月がこれほどまでに長いとは。こんなにも長い1か月は初めてかもしれない。体感で2ヶ月程の長さがあったのではないかと思うくらいだ。自分の身体について。精神について。仕事について。人生について。考え過ごしている。

大袈裟だと笑われるかもしれない。事実妹には毎日のように笑われている。だが、私は大真面目に考えているのだ。人間関係について。共産主義VS.資本主義について。ロシアに移住するかについて。でもロシアに行ったら粛清という名の毒殺の危険があることについて。など。他にも沢山の論理の飛躍と拡大解釈で常に頭がいっぱいなのだ。

以前から自身について悩み、しかしながら長い間ただ思い悩み、いわゆる「エレベーターに乗ったのにボタンを押さない」状態だった。（誰かのブログで読んだ表現、言い得て妙でずっと頭の中にある。さっきページを探したけど見つけられなかった）そうしている間にどんどん階段組に追い越された。おかしいな、私エレベーターに乗れたはずなのに、とずっと思っていた。（もしかしたらそれも思い違いかもしれない、エレベーターの前でずっと待っている人かもしれない）

いい加減どうにかしなくては、と思った。ボタンを押すのか、エスカレーターに乗るのか、階段で行くのか、はたまたエレベーターに乗るのか、どれか選択しなくてはいけないと思った。生きていけない、生きていきたくないけど、死ぬことも選べない人は、生きて、働かなくてはならないし、納税しなくてはならない。それがこの世の理である。そして、生きていくには、このままではいけないと思った。30手前で恋人がいたこともなく、過去にしがみついて、同じようなことを何遍も繰り返しているようでは、生きていけない。でも死ぬ勇気もないから、生きなければいけない。という堂々巡りから、まずは抜け出さないといけない。

なぜか電話が苦手だ。幼い頃はまだネットの時代ではなく、電話が主流だったから、出前を取る時など、率先して電話をかけさせられてきたのに、電話をする、この行動一つが苦手で、どうしようもない。（もしかしたら「かけさせられてきた」のが原因かもしれない）そもそも電話に限らず「想像できないこと」が不安だ。そんなのみんなそうだ、と言われてしまえば身も蓋もないが。想像できない相手と想像できない会話をする、そして電話は声が何より聞き取りづらい。いきなり途切れたり、不明瞭で聞き取れなかったり、私にとっては恐ろしいものなのだ。（考えすぎ、と言われてしまえばそれまでだ）

こういうことを言うと、大抵「私もだよー」と返ってくる。それでどうやって穏便に生きていけるのか分からない。不安になって声と手が震えて汗が出て動悸がするのだ、それをどう澄まし顔で毎日生きているのか、是非お聞かせ願いたい。人間関係の話から共産主義VS.資本主義の話に飛躍してるなら、あなたの意見を是非お聞かせ願いたい。生きること・働くこと・死ぬことについてはどうか？わかったような口利きやがって。と怒りに駆られることもあるが、最近は「こいつ、なんて反応していいかわからない、もしくは、よく考えずに発言してるな」と思うようにしている。わからないものをわかろうとしない、もしくは興味がないんだな、良くも悪くも他の人間はそんなものなのだ、と。

話が逸れてしまったが、電話をかけたのだ、電話の恐怖と、このまま生きていく恐怖を天秤にかけた。やはりそうなると、電話の恐怖は負ける。そうして、私は臨床心理士の先生と2週間に1度話をするようになった。

10月の末から通い始めて、8回目になる。4回目くらいで、5年以上掃除をしていなかった足の踏み場もない部屋を掃除した。6回目くらいから、カウンセリング中に指摘された考え方の癖に徐々に気付けるようになり、良くない自動思考が始まると先生の顔が思い浮かぶようになった。（人間関係につまずくと、共産主義VS.資本主義について考えてしまうようなとき）

以前より、何かに駆り立てられるようにイライラする・怒ることは少なくなったかのように思える。むしろ逆に気持ちが高ぶることはないが、霧の中にずっといるような感じ。燃え盛る森を抜けたら、霧の草原、そんな感じ。周りの空気が重たく静かに私を濡らしてくる感覚。

以前はわざとそういう気持ちを作り出しているんじゃないのか、逃げだ甘えだという自分もいて、2人がいつも喧嘩した。でも、先生にそれを話したら、苦しんでいる方の自分にフォーカスした方が良いと言われた。今では、もう1人の自分が顔を出したら、追い出すように心掛けている。

疲れやすく、体調面に不調が表れやすくなったかもしれない、以前からかもしれないが。他の要因も思い当たるが。（ここまで書いて疲れてきた、少し休みたい）

とにかく長い1月は乗り切った、2月はどう生きるか。3月までに新しい職を見つけられるだろうか？

疲れた、もっと書きたいことがあるのに。