2週間
新しい世界に踏み出して2週間経った。
仕事の内容や新しい環境に慣れるのに精一杯だ。
今までと違い、一人で黙々と作業する面が強いのに加え、やはり知り合って日が浅い人たちの間で生活するには、自分の感情や行動を制御しないといけない。それが疲れる。
また、今までは午後から仕事がある生活だったので、朝方の生活スタイルの慣れなくてはいけない。朝6時半に起きて、身支度を整えて昼食と朝食を作って、食べて、出勤する。退勤したら、塾の授業があれば急いで風呂と夕食を済ませて、授業へ。授業がなければランニングに行き、夕食後、入浴。1時間程の自由時間に英語の勉強をしたらもう寝る時間。仕事と温度差が激しいこの季節に着る服と食事のこと以外に何も考える余裕は無い。あっという間に1週間が終わってしまう。時間的な余裕も無い。
このままこうして一生過ごすのか。周りのオフィスワーカーの人たちはこうして過ごしていたのか。驚愕である。
単調過ぎる。毎日同じ時間に起き、同じ場所に行き、同じことをやり、同じようなものを食べ、同じ時間に帰り、同じ時間に寝て、なんて規則正しい生活よ、あっぱれ。と思うけど、単調すぎる。安定を求めていたはずで、仕事に集中できる環境を求めていて、それがある程度叶ったのだが、今度は単調過ぎると泣きわめく。なんて滑稽なのか。
今は、安定ってなんてつまらないものなんだろうと思う。昨日夕飯を摂りながら、妹にこぼした。
「私、侍になれたらいいのに。絶対毎日がadventurousで単調じゃないよ」
朝、授業の前に、カウンセリングがあった。3週間ぶりに。
- 人生このまま単調で過ごすのかと思うとぞっとする。
- 恋愛なんてつまらない。やりたくない。楽しくない。でも将来後悔したくないからやらなきゃいけない。無理。
という話をして、今回は3週間ぶりだったので、私が殆ど一方的に話して、勝手に泣き出して（これは毎回）、終わった。
昨日、YouTubeである動画を見た。
ある精神科医がやってるチャンネルで、たまたまおすすめに流れてきた。
『私は泣きながら、親身に話を聞いてもらいたいだけ。』
あまりYouTubeは見ないし（過剰に反応して嫌な気持ちになるから）、見たとしてもこの手の啓発系？の動画は特に見ないようにしているのだが、次の日にカウンセリングを控えている私はつい魔が差して見てしまった。
見なきゃ良かった、という気もありつつ、見て良かったという気もありつつ、この動画の内容は脳裏にこびりついてしまいそうな気がする。
この動画は端的に言えば、「依存しすぎるな」という話
依存というか期待というか他人に興味を持ちすぎるので、認めたくないが、少々耳の痛い話
森羅万象いつかは終わりが来る、無限のものなんてない、人からの愛情だって、人生だってそうだという話をしていた。
私は終わりを認められるだろうか？今までのことも全て認められているのだろうか？人生に終わりが来ることに関しては、早くそうであってほしいと思うが。だって終わったら、終わりの苦しみからも解放されるから。
この2週間私は本当に上手くやって来たと思う。
今までの人生の中で最も上手く過ごした2週間と言っても過言ではないと思う。
金銭的な価値にしたって、最も稼いだ2週間だったと思う。
なのに、どうしてこんなにも悲しくなるのか？空虚になるのか？
無意識に変わりたくない自分がいる、「かわいそうさん」でありたい自分
「かわいそうさん」じゃなくなったら、自分のアイデンティティがなくなってしまうような感じがして。
でも、「かわいそうさん」であり続けたら、それこそ一生この苦しみと付き合わなくてはいけない。
わかっているのにやめられない、一時的には本質から目を背けることができるから
まるで麻薬のようだ
「かわいそうさん」で居続けるために、苦しみを創り出している気がする。
他の仕事をしたくないが故に、小さな埃を払うのに躍起になっているみたいに。
（でもわざと苦しみを創り出している云々の話をすると先生は、そう突っ込んでくるもう一人の自分の声には従わなくていいと言う）
結局また同じところをぐるぐるしている。
（「かわいそうさん」は数年前、ナインティナインのラジオで岡村氏が失言をしてしまったことを受けて、矢部氏が岡村氏に対して放った言葉、YouTubeにまだあるのかな。二人のファンでもなんでもないけどこれもたまたま聞いて、妙にしっくりきてしまった、私も同じだと）
この2週間を通して、やっと私も少しずつ真人間になってきている気がしていたが、本質はそう簡単には変わらない。
ハイソな皮を被った賤民で、いつその化けの皮が剝がれて周りから虐げられてしまうのか、ここにいられるのはいつまでか
もう、わからない、どれが本当の自分で、どれも本当の自分なのか
妹に言われた
「自分で勝手に敵を創り出して、勝手に戦闘態勢になっているよね」
毎日のニュースで聞く、もう日常になってきているあの戦争みたいだ。
次のカウンセリングはまた2週間後、あの動画のことを考えて過ごさなくてはいけないのか、
